ボディケア業界初の「カオスマップ」

代表の小林です。

最近、様々な業界で作られているカオスマップですが、この度、ボディケア業界の「カオスマップ」を作りましたので、シェアさせて頂きます。
業界の全体像を把握する事が出来るのではないかと思います。

マーケターには「鳥の目」「虫の目」「魚の目」の3つの目が必要と言われます。
その中でもカオスマップは「鳥の目」を持ち業界を俯瞰する事が出来るツールだと思います。
私は、このマップを作りながら、一つの特徴が見えて来ました。

ボディケア業界のカオスマップ(2018年7月7日作成)

カオスマップ2018(PDFで開きます)

店鋪展開する企業の規模

それは、マップに掲載した業界の中で目立つ企業(グイグイと店舗展開している企業)はFC本部となってチェーン展開を果たしています。
各社ホームページから調べると、りらくるが600店鋪超で最大です。今年3月に上場したQBハウスが542店鋪という事で近い規模かと思われます。(追記:りらくるの店舗数は2019年2月現在で630店舗とのこと)
ラフィネ430店鋪、カラダファクトリー約320店鋪、Re.Ra.Ku190店鋪、てもみん200店鋪、Dr.ストレッチ108店鋪となっています。
柔道整復師やあん摩マッサージ師の国家資格が必要なジャンルではどうでしょうか。
整骨院では、げんき堂147店鋪(内、OMG47)、ほねつぎ102店鋪、iCure40店鋪など、訪問マッサージのフレアスは101ヶ所(訪問看護等含む)、ケアプラスで22ヶ所などとなっています。
国家資格が必要な為か、整骨院では各社50~100店鋪位のレンジが中心です。

さて、この様に店舗展開されている法人は業界の中で一際目立つ存在です。しかし、合算しても2,500店鋪~3,000店鋪迄かと思われます。あまでも私の推測ですが、そんな傾向が見えてきました。
厚生労働省の統計(※)に私の推測を合わせると、業界全体で10万店鋪あると思っています。
という事は、9割以上が個人または2~3店鋪の事業主が占めるという訳です。

※平成 28 年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況

ボディケア業界の市場規模について

あくまでも私の見解になりますが、リラク業と鍼灸整骨業界を合わせた市場規模は6,500億~7,000億円だと推測されます。 (リラクと療養費を合わせるのも賛否両論あるかと思いますが、その議論はここでは置いておきます。)

本記事ではエステ業界を含めておりませんが、更にエステ業界は3500億と言われています。もし、エステを合わせると1兆円市場となります。

その中で各社の売上規模はどのくらいでしょうか。主な企業をピックしてみます。

社名・ブランド名 売上(決算期)
株式会社ファクトリージャパングループ(FJG)
KA・RA・DA factory運営企業
103億円(2017/12)
株式会社メディロム
Re.Ra.Ku運営企業
23億円(2017/12)
株式会社りらく
格安2,980円「りらくる」を運営
304億円(2018/12)
株式会社ボディワークホールディングス
Raffine、ル・タン、リバース等の運営企業
310億円(2018/3)
株式会社アトラ(療養費請求代行業務と接骨院FCチェーン)
業界では唯一単独で東証一部に上場
34億円(2018/12)
KEiROW(訪問医療マッサージ)
「おそうじ本舗」などの長谷川ホールディングス(東京・豊島)が運営。
現在は、HITOWA ホールディングスに名称変更。
486億円(2018/9)
※全事業
KEiROW部門推定
80億円
株式会社ケアプラス(訪問医療マッサージ)
※2018年6月にALSOKが買収
13.9億円(2017/3)
株式会社フレアス(訪問医療マッサージ)
※2019年3月に東証マザーズ上場
32.8億円(2018/3)

※2019年6月2日更新

ボディケア業界の今後について

いつの時代にあっても必要な業界です。人が人に施術するスタイルは大きく変わる事なく、今後も劇的な変化はないと思います。 私は、大きな差別化ができない業種である以上、一人ひとりの施術者がスキルやホスピタリティの精神を少しだけでも高める事で、業界全体の顧客満足度はググッとあがるのではないかと思います。

もう一度言います。
「一人一人の力が、少しだけ向上したら、掛け算で市場全体が膨らむはず。」

例えば、業界内で、50万人が施術者として従事しているとしましょう。 50万人が平均して1%成長したとしても、100億の売上が生まれます。人口は増えないで減っていく。一方、ワークスタイルはデスクワークが中心のストレス社会。でも全ての人が施術を受けている訳ではない。

その為には、まだまだやる事はあると思います。
まず考えられる事は、新たな顧客開拓と単価アップ。
強引かつ巧みなトークを磨く事が推奨されていますが、かつてのエステ業界の様なイメージになっていかないか危惧しています。
技術や知識を向上させて顧客満足度を高める事が、結果、喜んで多くのお金を払っていただく。という業界になったら良いなと。

このカオスマップは、今の業界を表しただけのマップですが、業界の未来への入り口に過ぎません。
次はまた1年後に更新したいと思いますが、更新の際に新たな業態が出来ていたり、既存プレイヤーが入れ替わったりするでしょう。
続けていきたいと思います。

<ボディケア業界カオスマップ2018へのご意見をお待ちしてます>

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