<事例で解説>そもそもなぜブログを書くの?

この記事は、インターネットを活用した新たな見込み客増加を考える中小零細、整骨院、治療院の経営者向けの内容です。また、1年から2年以内に開業を考える治療家の方も読んでみてください。

整骨院、鍼灸院の経営支援に取り組むメディウェイズの小林です。
ブログを書くのが苦手という声をよく聞きますので、今回は、私が整骨院を経営していた時にテレビと週刊誌に取り上げられた事例などを踏まえ、ブログの必要性について書こうと思います。オンライン集客に取り組む先生にとって、少しでも書くモチベーション向上につながればと思います。

知らない人がランチに何食べたかを、知りたいですか?

古いままの日付で何年も止まっているブログを見かけませんか?
また、仕事や業種と全く違う内容、例えばランチの話や旅行の内容が書かれているブログ、ありますよね。
逆効果にさえ思えます。これなら書かない方が良いのではないかというブログが少なくありません。

(ランチや旅行の話題は完全NGではないと思いますが、FacebookやLINEで投稿した方が向いていると思います。ランチなら食べログやRettyがオススメです。)

一方で、ブログを読んだ方からの問い合わせや予約など、新規集客に成功している人がいます。

この違いは何でしょうか?

ブログの必要性を理解し、書く目的を明確にし、さらに目標を立てて取り組んでいるか、いないかの違いだと思います。

(そういう私も試行錯誤ではあります事をお伝えしておきます。)

 

やっぱりブログは必要だと思う

最近は有り難い事に、ホームページ制作のご依頼を数多くいただく様になりました。

ホームページを作ろうとする人や企業の目的はただ一つ。

「自身のサービスや商品を知ってもらいたい」「使ってもらいたい」「買ってもらいたい」…
つまり、営業活動の一つであるのです。

世界中には17億以上のWebサイトが存在し、今、この瞬間も増え続けています。

https://www.internetlivestats.com/watch/websites/

この様に膨大なインターネットの中で、利用する人に自分のサービスを知ってもらいたい。

例えば治療院へ来てもらいたい。接骨院に来てもらいたい。予約の申し込みを増やしたい。セミナーやイベントの参加者を集めたい。そうです、みんな営業につなげたいから書くのです。

私も同じです。

タイトルの答えは、すでに書いてしまいました。ここからは、経験則からブログを成功させるためのポイントをご紹介させてください。

 

作って放置のホームページは見られない

ホームページ業者が作るホームページには、ほぼ必ずブログが設置されます。そしてブログの更新をお勧めされます。
何故かと言うとSEO対策に繋がるからです。Googleは検索するユーザにとって有益だと思われる内容のページを上位表示します。

そのため、あなたのサービスが対象とする検索ユーザを想定し、そのユーザーが求める情報を発信していくことが重要です。

SEO対策には明確な答えがありません。
かつては被リンク、キーワードの出現量、テキスト量、そういったものが重視され対策がとられてきました。

しかしGoogleは意図的なそういった対策を最も嫌います。

そのため、検索エンジンのアルゴリズム(※)は一切開示されていません。
※「アルゴリズム」とは、プログラムを作るときに用いる、問題を解決するための手順・計算方法。検索エンジンでいうと、どのWebサイト・Webページを上位に表示するかの仕組みのことを言います。

繰り返しになりますが、小手先のテクニックに依存せず、

ユーザが求めるであろう情報を推測して発信していくこと

これが重要です。

 

ブログ界のAmazonを目指そう ~私の整骨院での事例~

2年前の事にはなりますが、私が経営していた整骨院の事例をご紹介します。

 

やはり院のホームページにブログを設置していて、院長と交代で書いたり、時には私が院長の記事をリライトし、だいたい週に1本位のペースで書いていました。

開業当初は、

地域名と
「整骨院」
「接骨院」
「整体」
「症状」
等のキーワードを意識して書いていました。例えば、「上板橋 整骨院」、「上板橋 腰痛」などです。

3ヶ月程経つと、徐々にGoogleにも認識されたのか、これらのキーワードでは、だいたい1位から5位以内に表示される様になり満足してました。

しかし今思えば、この発想は経営者側の一人よがりな考え方でした。

当時、整骨院に来る方の症状は肩こり腰痛、関節痛が圧倒的に多かったです。これらの患者さんは、ネットを見て来る方は少なく、看板をみたり、紹介で来たりされていました。

他の院に通っていて、良くならないから来ました。という方が多かったと思います。

 

つまり、整骨院が何をしてくれるところか知っていて、ここに整骨院がある事、存在を知っている方が来てくれていた、という事が言えます。

 

しかし、ブログの目的は、インターネットを活用し、まだ見ぬ将来の新患さんに知ってもらう事でしたよね?
当院を知らない方に知ってもらいたいから書くのです。

ではその見込み客はインターネットで何を探しているのでしょうか?

 

はじめから整骨院を探すと思ったら大間違いです。オフラインによる集客とは全く違うと考えて良いと思います。

 

実際に、私の整骨院では「症状」に対する検索が非常に多かったです。

「腱鞘炎 理由」
「腱鞘炎 ギシギシ」
「子供 腰痛」

など、無数にあります。
こちらが想定していなかったワードで調べられていたりします。

この様なキーワードで探す方は、まず情報収集が目的です。様々なワードで検索していきます。
その結果、そのブログを書いたあなたのビジネスを知り、その場所を確認し、問い合わせが入るのです。

いわゆる「ビッグワード」ではなく「ロングテール」(※)を狙うという事だと思います。
なので、とにかくブログは続けること。沢山のページを量産することです。

※ロングテールとは、売れ筋のヒット商品の売上よりも、あまり売れないニッチな商品群の売上合計額が上回る理論のことです。ここでいうロングテールとは、いくつかの単語の組み合わせによって検索されるキーワードの事を言います。
例えば、「腰痛」、「肩こり」、「整骨院」など1つの単語で、頻繁に検索されるキーワードを「ビッグワード」と呼ぶ事に対し、ロングテールは、ニッチなキーワードの事を言います。検索数自体は少ないワードですが、明確な意図を持ったユーザーに読まれる事により成約に繋がり易いと言われています。

 

通販でいうAmazonを目指しましょう。

 

(ちなみに、開業や独立を考えている方は、今のうちからブログを始めることをお勧めします。少しでもGoogleに認識されていれば、スタートが優位です。)

 

しかし、実際は挫折しがちです。私自身も週1回を目指しつつ何度も挫折しています。誰もがモチベーションを保つことが非常に大変でした。

でも1日10人でも20人でも読んでくれる人がいると考えると、モチベーションが上がりませんか?

Google Analytics(※)を使えば何人位が読んでくれたかが分かりますので、徐々に数字が上がると嬉しくなりますよね。

インターネットの先にいらっしゃるまだ逢っていない未来の顧客。
あなたが幸せにしたい人たちを想像しながら、モチベーションを保ち書き続けましょう。

※GoogleAnalytics(GA)はどのページがどれだけ読まれているかがわかるツールです。
また、どんな言葉で検索されているかを調べるには、Googleの別のツール「Search Console」を使います。
どちらもGoogleから無償で提供されています。

 

突然、テレビ局からの取材オファー

こんなエピソードがあります。

私が経営していた整骨院での出来事です。

年末も近づいてきた12月中旬。整骨院の電話が鳴りました。

相手は日本テレビのディレクターさんでした。

私が書いたブログを読んでくださったのです。

当時のブログがサーバーに残っていました。読み直すと少し恥ずかしいですが、紹介します。

1時間位の撮影が行われている中、ディレクターさんにお話を伺ったところ、ちょうど忘年会シーズンであり、そういった内容のネタを探していたそうです。夕方のニュース番組の中、情報コーナーで3分ほどの放送がされ、当時の院長がコメントをさせていただきました。

結果的に番組を見て患者さんが来たのかと言ったらそうではありませんでしたが、テレビの取材が来たと言うことを院内ポップでお知らせすることで既存の患者さんとの話題作りにもなりました。

院長もテレビに出演したという経験ができましたし、そして私自身もブログによる成功体験ができ、このように皆さんに紹介することができました。

 

週刊誌からも取材が!

そして更に『女性セブン』の記者から取材申し込みが入りました。やはりブログを読んでくださり記事をのネタを探していたと言うことでした。

ブログの内容は冬の寒さによる怪我の予防について院長が書いたものです。その一部を、ご紹介します。

  

 

院長のコメントがこのように記事になり、やはり院内ポップとして利用させていただくことができました。
テレビは3分程度でしたし録画をしない限り残りません。一方、雑誌は紙として何度も読めますので、とても良い宣伝効果ですね。

整骨院を経営する友人から、「いくら払ったんですか?」と真顔で質問されましたが、記者の方から依頼があったわけですから、お金を払うのではなく逆に謝礼をいただいてしまいました。

 

ここでひとつテクニカルな話をしますと、マスコミからの取材は、どちらも「季節の話題」と柔道整復師による「症状の話」でした。
マスコミは常に新しい、ユニークな話題を探されていると思います。良かったら意識してみてください。

 

仕事として取り組む

ブログを書くのには実際にコストが発生したわけでは無いです。しかし見えないコストとしてはブログを書くことに割いた時間になります。時間という大切なコストがかかっている訳です。

そのため取り組む際には仕事として認識して割り切って書くことが大切だと思います。

従業員がいらっしゃる会社や治療院では、しっかりと社員の方にも仕事として認識してもらうことが大切だと思います。

執筆も業務時間内に取り組んでもらうべきです。

 

持ち回り制がおすすめです。

例えば週2回でも良いかもしれません。
文章が書くことが苦手ですと言う方も少なくありませんが、しかし書く事でしか文章力は上がりません。

そして知識や情報をアウトプットするためにはそれ以上に知識情報をインプットしないといけません。

スタッフの方のトレーニングにもつながりますし、その結果お客様や患者さんの満足度向上にもつながる、という副産物があります。

スタッフの方や社員の方が、専門家としてのレベルも向上し、信頼が高まるのではないでしょうか。

 

スマホの音声入力が便利で簡単

ちなみにこの文章は、iPhoneの音声入力機能で作成しています。最近のiPhoneは変換精度が非常に高く驚いているところです。

例えば、

「カイギョウ」

と言うと実際に改行されます。

「テン」

と言うと、「、」が入力されます。

そして更に驚くのが、単語だけでは誤変換されますが、後の文章で文脈を理解し、遡って誤変換を修正します。

iPhoneユーザの方は良かったら試してみてください。(Androidはどの程度か気になりますので使った方は教えてください。)

周りに人がいないときに人がいない場所でやってみてくださいね。1人でぶつぶつしゃべっていると怪しまれるので(笑)

 

以上、ブログの取り組み姿勢について書きました。

まだまだ上手にできていない先生が多いと思いますので、きちんと取り組めば必ず成果は出ます。書くことを楽しみながら頑張りましょう。

 

Facebookの連動や無料ブログサービスなど、WordPressと合わせてどんなツールを使って情報発信をするのが良いのか、こちらの記事で紹介していますので、ご覧ください。

<前半>ブログを書くのに適したツールの選び方

<後半>ブログを書くのに適したツールの選び方

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プロフィール

小林 靖
整骨院・治療院業界で17年。IT活用で業界活性化と価値向上を目指す活動中。始動 Next Innovator 2018(第4期)、中小機構BusiNest「アクセラレーターコース」受講。妻と2児の4人家族。趣味は自転車。